驚きのタイトルですね。30年間プロジェクトに携わった経験から昨今流行りのPMBOK(プロジェクトマネジメント知識体系)が足手まといになっている感があり、プロジェクトを成功させるために必要な三つの要因、➀顧客へ対応費(不可欠な無駄な費用)②実行部隊(収益・工程・品質を保つタスク)③マネジメントの集中、これらが一体となったプロジェクトが成功のカギではないかと思います。しかし俯瞰的にみるためのツールPMBOKがさも成功のバイブルであるかのようになってしまっている点に危機感を覚えます。
PMBOKでは解決できない
PMBOKをプロジェクトで円滑に運用することを考えれば、根本的なスキルが不足している中ではプロジェクトを成功へとは導けないのです。どんなに理論的な人であっても、理論だけで実力不足をカバーできない。理論だけで対応できる範囲には必ず限界があります。これが理論的思考の中に大きな誤解があるということです、問題を整理したり、目標を明確にした結果「できません」という結論も出ることもあります。「できないじゃ困る」という方もいらっしゃると思いますが、不可能である問題が可能となるなら苦労なんてしません。見直すなら計画よりも積み重ねてきた技術的な負債です。この点を素直に認めプロジェクトをどう展開するかを考えなければならない。これがマネジメントの集中です。根本的なスキルをもったカリスマ的な人材が必須となります。恐らく一握りの人材でしょう。とくにPMBOK思考で根本的なスキルが不足している者へはマネジメントを任せる事を避けるように努めなくてはいけません。(根本的なスキルとは、技術的要素・事務的要素ですね。)
想定外は対処できない
PMBOKは「プロジェクト自体が実現可能か」という想定では考えていません。プロジェクトは必ず実現できるという前提ですね。顧客に対し遂行不可能の前提とした説明ができないので、無理であっても理論を通して説明していますね。この理論では想定外が起きやすくなります。理論的にあれこれ考えるのも結構ですが根本的な認識が間違えていれば 正し結果は出ません。理論的に考えても、その人のスキル以上の答えは出せません。つまり理論的に考えても正解は出ないということです。
PMBOKの使い方
計画と達成できる限界を混同している感は避けられません。達成不可なゴールを設定した計画は、希望的観測であって計画ではありません。不利な要素も受け止め、不測な事象に対しての考察が抜けていない計画を行わなければなりません。
現実と理想を認識した上で遂行されているプロジェクトをあまり見かける事がありません。理想を実現化したいと思うなら、エンジニアやマネージャーの育成を進言したい。最近は安直な思考の人が多く理屈さえ通せば達成できると思い込んでいる感があります。その結果、大きく経営へ影響することとなります。根本的な能力が不足している中でトラブルを回避できていません。
結論、PMBOKを利用する人のスキルが低くいのだろうと思います。そんな人がPMBOKを使っても役に立たず、その中でプロジェクトを遂行しても成功にいたる訳はありません。WBSとかPMBOKとか何でもいいのですが、思索が抜けているということです。考える力が無く知識ばっかり頭でっかちなっても意味はありません。例えば、どこぞの兵法で全て成功するなどと同じとは思いませんか。
的確な結果を得るには、知識と経験が十分であり。PMBOK・WBS一助であり知識だけ詰め込んで使えるつもりになているのなら不要ですね、知識があっても知恵が無いなら事は成し得ません。